すぐに実践したくなる、結果が出る経営の仕組みづくり その②

2022年8月16日火曜日

経営の仕組み 組織経営

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すぐに実践したくなる、結果が出る経営の仕組みづくりの第2回です。

前回は、経営の根幹となる3つのマネジメントシステムの必要性についてお伝えしました。

そして、その1つ目として、経営マネジメントシステムについて説明しました。

今回は2つ目のプロセスであるサービスマネジメントシステムについて取り上げます。


サービスマネジメントの3つのポイント

サービスマネジメントといっても、TOPが現場でマネジメントをするものではありません。

サービスを設計して、運用する際のルールを決めることを指しています。

 基本的には以下の3つを揃える必要があります。

 

  1. 業務フロー図
  2. 業務マニュアルと使用書式
  3. 管理台帳

 

それぞれ説明をしていきます。

業務フロー図の作成について 

業務フローとは1つの業務をプロセスに分解したものです。

例えば、病院での業務フローとして外来業務を取り上げます。

外来業務の中の注射という業務であっても、以下のプロセスに分解できるはずです。

 

  1. 医師が指示箋を記載する
  2. 看護師が指示箋に従って注射を用意する
  3. 看護師が処置室に患者を誘導する
  4. 看護師が注射を打つ
  5. 看護師が患者を待合室に誘導する
  6. 看護師がカルテ記載を行う

 

これを図示すれば業務フロー図になります。

 

プロセス毎に合否判定基準を設定する 

プロセスに分けられたら、それぞれに合否判定基準を設定していきます。

合否判定基準という言葉は聞きなれないかもしれません。もともとは品質管理の分野の用語で、そのプロセスが問題なく達成できたかを確認する基準のことを指します。

例えば、


合わせて、あるべき姿や責任者、そこに紐づくマニュアルや記録も記載していきます。

先ほどの注射の例で作ると次の様になります。

 

 

業務フローが必要となる理由

業務フローが必要になる理由は以下の通りです。


図にすることで業務の流れが見える化される

図示することでビジュアル的に業務の流れを理解することができるようになります。


それぞれのプロセスに紐づくマニュアルや記録が明確になる

業務フロー図ではそれぞれのプロセスで使用するマニュアルや書式も明確にしているので分かりやすくなります。

特に複数のマニュアルを使用する複雑な業務フローの場合に効果を発揮します。

 

インシデントやアクシデントが起こった際の分析と改善に役立つ

業務フローを振り返ることで、どのプロセスでインシデントやアクシデントが起こったのかを共有しやすくなります。それに合わせてプロセスや合否判定基準を見直すことで改善にも役立ちます。


3者に説明しやすい

業務フローがあると、新人や異動者、他の部署の職員にも業務の流れを説明しやすくなります。

また、次回にお話しする第3者によるチェックの取り組みを行いやすくなります。

 

マニュアルと書式作成のルールについて

マニュアルと書式作成の細かいルールは特にありません。

しかし、以下の点については必ず記載してもらうようにしましょう。

 

  1. 作成者
  2. 作成日
  3. 版数(第〇版と記載する)

 

これらの記載が無いと、古いマニュアルを見ていた、古い書式を使っていたという間違が発生します。

ちなみにこういった管理方法を最新版管理と言います。

 

文書管理一覧表の作成について 

業務フロー図とマニュアル・書式がそろったら最後に、文書管理一覧表を作成します。

この3つを押さえて業務を行う様にするのがサービスマネジメントの肝です。

以下の図の通りに作成すれば文書管理一覧表は完成です。

 

 

文書管理一覧表を作成すれば最新版管理は完璧です。

第〇版のマニュアルや書式を使えば良いのかが一目瞭然になるからです。


以上、経営の根幹となる3つのマネジメントシステムの2つ目であるサービスマネジメントシステムについてまとめました。


次回はモチベーションマネジメントシステムについてまとめます。

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